腹部超音波検査とは
一般的に「腹部エコー」と呼ばれるこの検査は、超音波(人の耳には聞こえない音波)を利用して、お腹の中の臓器をリアルタイムで観察する画像診断法です。体の外から特殊なプローブを当てて超音波を発信し、臓器から跳ね返ってくるエコー(反響音)を画像化することで、体内の様子を詳しく調べることができます。
この検査の大きな特徴は、放射線を使用しないため被ばくの心配がなく、痛みもほとんどないことです(圧迫は必要です)。
また、その場で迅速に観察できるため、症状のあるなしにかかわらず、病気の早期発見に非常に有効な検査です。
当院では、主に肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓といった腹部にある主要な臓器を中心に検査を行っています。
これらの臓器に隠れた病変を、症状が出る前に発見することを目指しています。
検査の目的
腹部超音波検査は、以下のような目的で活用されます。
現在起きている症状の原因を調べる
- 胆のう炎、胆石による痛み
- 虫垂炎(盲腸)、腸炎などの消化管の炎症
- 尿路結石による痛み
- その他、腹痛や腹部の不快感の原因
持病の定期的なチェック
- 肝臓の病気(脂肪肝、肝炎、肝硬変、肝臓がんなど)
- 胆のう(ポリープ、胆石、胆のうがんなど)
- 膵臓(膵炎、膵のう胞、膵臓がんなど)
- 腎臓(腎のう胞、腎結石、水腎症、腎臓がんなど)
- 脾臓の異常
- がんやポリープ、結石などの出現や悪化の有無
特に、自覚症状が出にくい初期のがんや、生活習慣病によって進行する脂肪肝、慢性肝炎の評価などにおいて、非常に重要な検査です。
検査の流れ
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STEP
検査前日まで
- 夕食:胃の中に食べ物が残らないように、検査前日の夕食は午後9時頃までに済ませてください。
繊維質の多いものや、消化に時間のかかる食事は避け、軽めに済ませることをお勧めします。 - 夜食:夜食は摂らないでください。 水分補給: 水分(水やお茶)はいくらでも摂取可能です。
- 夕食:胃の中に食べ物が残らないように、検査前日の夕食は午後9時頃までに済ませてください。
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STEP
検査当日
- 食事:朝食は摂らずにご来院ください。
- 水分補給:水分はしっかり摂っていただいて構いませんが、乳製品や炭酸飲料は避けてください。
- 服装:お腹を出しやすい服装(例:上下が分かれたものなど)でご来院ください。ワンピースは検査に適さないです。
- 排尿:膀胱を観察しやすくするため、おしっこは検査直前までなるべく我慢してためておく方が良い場合があります。
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STEP
検査の手順(約10分程度)
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1.専用ベッドに横たわる
専用ベッドに仰向けで横になっていただきます。
お腹を出しやすいように、服を胸元まで上げ、ズボンやスカートは腰骨くらいまで下げていただきます。 -
2.ゼリーの塗布
超音波の伝達を良くするため、お腹に温めた専用のゼリーを塗布します。このゼリーは人体に無害ですのでご安心ください。 -
3.超音波を当てる
医師がプローブをお腹に当て、目的の臓器を丁寧に観察します。
より鮮明な画像を得るために、息を吸ったり止めたり、体の向きを変えていただくようお願いすることがあります。 -
4.検査終了、ゼリーの拭き取り
観察が終わったら、お腹のゼリーを拭き取って検査終了です。
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検査後の注意点
検査後の特別な注意点はほとんどありません。検査結果にもよりますが、すぐに飲食も可能です。
検査結果については、検査後すぐに医師から直接ご説明いたします。場合によっては、さらに詳しい検査(血液検査や内視鏡検査など)をお勧めすることもあります。
当院の腹部超音波検査の強み
肝臓専門医が直接検査を担当
当院では、肝臓専門医である副院長が、全ての腹部超音波検査を直接担当いたします。
長年の専門的な経験と知識に基づき、小さな病変も見逃さないよう、丁寧かつ質の高い検査を提供しています。
肝臓だけでなく、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓など、腹部全体を総合的に評価し、的確な診断に繋げます。
幅広い臓器の観察が可能
腹部臓器の他に、ご要望や症状に応じて、心臓、頸動脈・腹部大動脈などの血管、膀胱・前立腺といった泌尿器、甲状腺なども観察することが可能です。
検査時間および保険診療での制限がありますので、複数部位を同時に検査ということは困難です。詳細については診察時にご相談ください。
気になる症状がある方、健康診断で異常を指摘された方、ご自身の健康管理のためにも、ぜひ一度、当院の腹部超音波検査をご検討ください。